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『どうしてなのかな?』
『え?』
『どうして僕に近付いてきたのかな?
僕は剣を持ってるのに怖くないのかな?
逃げてくれないと面白くないじゃん』
チロルは驚いた。剣を持っている自分に無警戒に近付いてきた少年に疑問をぶつけずにはいられなかった。
『どうして?お兄さん優しそうだから、オラ逃げたりしないゾ!』
その答えに対し再びチロルは驚いた。
この少年の人を信用しきった純粋な心に。
この子は殺しちゃいけない。そんな気がした。
『しんちゃんはこれからどうするのかな?』
『う~んとね。さっきの大きなお部屋に母ちゃんと父ちゃんがいたから探しに行くの!
まったくもう!
母ちゃんも父ちゃんもオラがいなくちゃなにも出来ないから心配だゾ!』
『そっか♪しんちゃんの支給品はなにかな?
僕のはこの剣なんだけど。』
今度は、自らの支給品を見せしんのすけの支給品を確認した。
『オラのはこれだゾ!』
そう言ってしんのすけがカバンから取り出したのは手榴弾5個だった。
『そっか♪それはすぐに取り出せるようにカバンに入れて
しんちゃんが持ってて♪
』
『ブ、ラジャー!お兄さんはどうするの?』
『僕もしんちゃんの家族を一緒に探してあげるよ♪
きっと市街地の方にいると思うから一緒に行こう♪』
『ほっほ~い!』
こうして無邪気な少年2人のゲームが始まった。果たして、しんのすけは無事家族と再会できるのか!?
それとも・・・・
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