男と青狸

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ドラえもんは悲しい表情を浮かべながら森を探索していた。 本来あるべき四次元ポケットが今は腹部にはついていない。 細心の注意を払いながら歩いているが、やはり考えてしまう。 自分と同じ世界からきた人達のことを。 『くそ・・・・ギガゾンビめ・・・・』 普段温厚なドラえもんが憎々しい言葉を発する。 早くなんとかしなければ。とは思うものも今回はタイムパトロールが助けてはくれない。 さらに頼みの綱の未来の道具も今はない。 なんとかしようにも、これではなにも出来ない。 『ジャイアン・スネ夫・・・・それに先生まで・・・・』 ドラえもんは後悔していた。あの日4人の家出を手伝い7万年前の日本に連れていったことを。 ドラえもんは責任を感じていた。恐らくこのような事態になったのは自分のせいだ。 責任を償うことはもう出来ない。既に2人も犠牲者を出してしまったんだ。 今の自分に出来ることは、せめて一人でも多く犠牲者を出さずに救い出すこと。 ――もちろんジャイアンやスネ夫それに先生だって救ってみせる。
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