12人が本棚に入れています
本棚に追加
ドラえもんは悲しい表情を浮かべながら森を探索していた。
本来あるべき四次元ポケットが今は腹部にはついていない。
細心の注意を払いながら歩いているが、やはり考えてしまう。
自分と同じ世界からきた人達のことを。
『くそ・・・・ギガゾンビめ・・・・』
普段温厚なドラえもんが憎々しい言葉を発する。
早くなんとかしなければ。とは思うものも今回はタイムパトロールが助けてはくれない。
さらに頼みの綱の未来の道具も今はない。
なんとかしようにも、これではなにも出来ない。
『ジャイアン・スネ夫・・・・それに先生まで・・・・』
ドラえもんは後悔していた。あの日4人の家出を手伝い7万年前の日本に連れていったことを。
ドラえもんは責任を感じていた。恐らくこのような事態になったのは自分のせいだ。
責任を償うことはもう出来ない。既に2人も犠牲者を出してしまったんだ。
今の自分に出来ることは、せめて一人でも多く犠牲者を出さずに救い出すこと。
――もちろんジャイアンやスネ夫それに先生だって救ってみせる。
最初のコメントを投稿しよう!