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「見てわからんのか?指輪とピアスだ」
「じゃなくて」
「じゃなかったらなんなんだ?」禅問答じゃないんだから…
「なんでつける必要があるの?」
「説明すると長くなる」
「学校につくまでには無理ってこと?」なんとなく携帯で時間を見る。9時02分…車が走り出して2、3分といった所だろうか、同じくらいの時間で学校に着く。それを分かっているから聞いてみた。
「物分かりはいい様だな」皮肉にしか聞こえなかった。そいつはどうも…とだけ返事をしておく。
「物分かりのいい八神に一つだけ言っておく。お前は親父さんが嫌いだな?その親父さんに、今からお前は会う。が、感動の再会とはいかない。それどころか、お前がどこまで絶望するか分からない。…だが、それとお前は戦わなくてはならない。そして、さっきの物はその為に必要だと理解しておけ」
「な…」
「着いたぞ」それだけを口にして車から降りていく。「問答無用かよ…理解しろって、無理に決まってるじゃん…しかも無言で歩いてくし…」
そんな事を呟いてても始まらない、俺も黙って着いていくことにする。
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