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「私だってやれば出来る子だもん」
誰もそんな話はしてないのに。
「別に出来ない子なんて言ってないだろ?」
「じゃあ、涼君から見ても出来る子?」
「そうとも言ってない。」
「ブー!たまには頭を撫でるくらいの優しさを持てないのかなぁ」
「なんで彼女でもないお前にそんな事をしなくちゃならないんだ」
「彼女じゃなきゃしちゃいけないなんて法律はないもん」
まるで小学生の様な返答だ。
「だからと言ってしなきゃいけないって法律もない」
こちらも小学生の様な返しをすると
「むぅ…」と唸って黙り込んだ。
朝からそんな会話をしながら、少しの登校時間をゆっくりと過ごした。
校門の前に着くと携帯に目をやった。8時15分…少し早めに着いたな。美咲と校舎へ入っていくと、生徒達が賑やかに過ごす風景が目の前にある。
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