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今日も雨だった。
梅雨の時期ということもあり、ここ最近、雨の日が続いていた。
「雨…か。」
俺はカーテンを開け、呟いた。
ブーッ、ブーッ
…!!
ケータイのバイブ音に驚いた俺だが、急いで机の上にあるケータイに手を伸ばした。
「もしも「おい、謙太!今日お前に俺のクラスのブスデブメガネが告るらしいぞ!!」」
…朝からうるさい奴だ。
「…で?」
ってか、ブスデブメガネって誰だよ。
「いや…で?って聞かれても…。お前、ブスデブメガネ知らないのか?」
「知らない。」
俺が間髪入れずに答えると、
「はぁ…。」
盛大な溜め息をつかれた。
「おい、澪。朝からお前の溜め息を聞けるほど、俺は暇人じゃない。」
少し苛立った声で、澪に言った。
「わりぃわりぃ。だってアノ、ブスデブメガネを知らない奴がいたなんてな…。驚いたんだよ。」
そんなに有名なのか、ブスデブメガネは。
「とりあえず、準備があるから電話は切る。」
「えっ…ちょっ…待て」ブチッ。
朝からあんまいい気がしないな。
ブスデブメガネ…か。
*°
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