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「はぁー…」
俺は溜め息をつく。
ビクッと舞の肩が跳ねる。
恐る恐る俺を見る舞。
畜生…
なんか…色気あんじゃねーか…
少し上目遣いで真っ赤になった舞は俺が今まであった女の中で一番と言っていいほど純粋な目をしていた。
「行くぞ、バカ。」
俺はぶっきらぼうに、舞の手をひく。
「えっ…ちょっ「お客様!お会計をっ!!」」
…忘れてた。
俺は舞から手を離し、メロンパンの会計を済ませ、また舞の手を握った。
「あの…いいです…離してください。」
舞は真っ赤になって呟く。
その姿があまりにも新鮮で…何故だか愛しくなった。
「この手を離すなんて………俺が良くねぇんだよ。」
俺は舞の手をグイッと引いて、駅まで歩いた。
必死についてくる舞が可愛くて、
俺は密かに鼻で笑った。
*゜
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