魔物を倒せ

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「僕から離れないでくださいね? ミツル」  ジェイが戻ってくる。カイルは片手をジェイに向けた。するとジェイは大きくなる。 「僕たちは仲間ですから。1人で戦ってはいけません」  どすん、とあたしたちの前に着陸すると、背中に乗るよう促した。 「見飽きたあいつらが、いっぱいいたぜ」  背中に乗ると、ジェイは低空飛行を始める。 「しかし、あの影だけでここまでの忌々しさが出せますか?」 「行きゃあわかるよ」 ――2人の言っていることがさっぱりわからない。  あたしは周りの景色を眺める。歩いているときと変わらない景色だけど、ジェイのスピードが早くて目がぐるぐるする。 「うっ」  気持ち悪い。 「ミツル?」  今朝食べた目玉焼きが、戻ってくる。ヤバい、ヤバい。 「ジェイ、止まってください」 「急には止まれねーよ!」 「止まれ!」  ズドン、カイルの命令が下った。ジェイは途端に固まる。カイルはミツルを抱き上げ、背中から降りた。ジェイは突然止まったことで、全身に重い風が走った。
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