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「気持ち悪いですか?」
背中をさすってもらうと、だんだん落ち着いてきた。
「大丈、夫」
ジェイの背中に乗っているときは、ジェイのウロコを見ていよう。そうしよう。
「一度村に戻りますか?」
「いや、いい。進もう」
よろよろと2本の足で立つ。ペシンと自分の頬を打ち、気分をしゃっきりさせる。
「では歩いて行きますか」
「そうしてくれると嬉しい」
「ええ」
ジェイがしゅるしゅると小さくなる。
「歩くと結構かかるぞ? ご主人は早く……」
「ジェイ」
食い下がるジェイに、コラと一喝するカイル。
「旅は急いでするものではありません」
「なんだそれ」
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