魔物を倒せ

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 村を出発するとすぐ、どんより重い霧をまとった草原が見える。 「あれは」  はっと息を飲むカイル。 「ジェイ、上から見てきてください」 「あいよ」  使い魔であるジェイに命令をすると、目を細めて草原を見た。 「カイル、どうした?」 「村で卵しか買えなかった理由がわかりました」 「理由があったのか!」  あたしはおおっと声をあげる。 「ジェイの話を聞いてからですが」  カイルの手が、あたしの頭を撫でた。 「やっぱりカイルはすごいな!」 「まだ何もしていませんよ」  黒竜がくるくると、草原の上を回る。あたしたちも草原へと向かう。 「ああ、やっぱり魔物がいるみたいですね」  ジェイからのテレパシーを感じたのか、カイルは意味深に頷く。 「戦闘か!」 ――久しぶりの戦闘だ。  胸がドキドキ波打った。
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