浴衣三姉妹(?)大暴走!?

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 夏休みに入ったとは言え、俺はほぼ毎日部活がある為、どちらにせよ学校に行かなければならない。  一日練習のときもあれば、半日だけのときもある。  今日も午前中のみ部活へ行った俺は、何だか少しイラつく程のイケメンを汗で輝かせている鮫嶋浩平(さめじまこうへい)と共に、同じく汗だくで帰途についていた。    鮫嶋とはクラスメートであり、部活仲間でもある。  ちなみに鮫嶋は、イケメンではあるもののド変態です。  ……しっかし、何故だろうか。休みに入って、急に暑くなった気がする。 「……あっついなぁ」  鮫嶋が気の抜けた声でそう洩らした。  いつも無駄に元気なコイツも、流石に暑さには弱いらしい。 「そうだなぁ……」  それ以外に何かウダウダと話すのが、かなり面倒に感じた。  なので俺は、とりあえずその一言のみ返しておく。  そのまま鮫嶋が何か言うたびに俺が適当に言い返す(というか流す)という感じで歩き進めた。  そろそろ鮫嶋と別れ間際、というところで、俺は鮫嶋からこんなことを訊かれた。 「そういえばお前、明日の祭、行くのかよ?」 「祭?」  何のことか、一瞬分からなかった。  
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