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「やっと意味が分かったんだ?
相変わらず鈍いな!」
否定する間もなく
麗耶は、意地悪な言葉を浴びせてくる
そんな彼に
『・・・そんなの着たくないっ』
と首を振って訴える事が精一杯だった
頭が良い訳でも、口が達者な訳でもないあたしは
意地悪な台詞に対応すべき術(スベ)など、持っているはずがなかったのだ
それよりも
彼のあまりの顔の近さに、恥ずかしさで赤く染まる頬を隠す事に意識を取られ
取り敢えず、手で顔を覆った
「どーして顔隠す?
見せて、魅星」
不満げな声が、耳元で聞こえたと同時に
両手が麗耶自身の元へと、引っ張られた
『ちょ//
・・・ーーーヤダ』
麗耶に両手首をぎゅっと握られてしまい、思わず手に力を込めて反抗する
麗耶は強引すぎる!
てゆーか、意地悪だ
あたしは、精一杯心の中で毒づいてみた
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