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夢依は、丸い瞳を潤ませ、ねだるような上目で祐太を見つめる
夢依のどこか色気を感じさせる表情に
悩ましげな様子で僅かに俯いた祐太の瞳には、長い睫毛が影を作っている
数分ともしない内に
「分かった」
と祐太は渋々首を縦に振った
了承と共に、祐太は夢依の側にいる麻耶の元へと足を進める
「おい、祐太?」
近づいてくる祐太に、危機感を感じた始めたのか
麻耶は、不安げな声で祐太に呼びかけた
麻耶は薄い唇をうっすらと開け、祐太の動きを追っているようだ
「祐太?---
祐太ってば!」
すぐ目の前に仁王立ちしている祐太に、
座った状態からの麻耶は、上目で見、警戒しているのか、声を強張らせた
不安げに肩を震わす麻耶に構わず
祐太はひざまずき、麻耶の顎に手をかける
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