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「こんな格好して・・・」
今も男二人の前で
キャミソールにショーパンという、タオル生地風のパジャマらしき姿でいる夢依に、
麻耶は欲情するような熱い視線を向ける
「夢依・・・
俺のこと、ちゃんと男として見てよ」
言葉自体は弱々しく吐き出されるているものの、
強引に夢依の腕を引くと、その華奢な身体を自分の膝にのせた
『・・・麻、耶』
熱っぽい瞳に見つめられ、夢依は鼓動が加速していくのが分かった
今まで知らなかった、麻耶の男らしい一面に
心が揺れ動いているのを感じている自分に、嫌でも気付いてしまう
だけど、不思議と否定する気持ちにはならなかった
今まで、意識すらしていなかった私だけど・・・
もしかしたら私---
夢依は、彼女の肩に震える身体を預けている麻耶の顎を上向かせ
自分の唇を重ねた
そんな私達の一部始終を見ていたらしい祐太は
「世話が焼ける奴らだな」
と憎まれ口を言い残し、ふんわりとした笑みを浮かべていた
END
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