ホーント

目覚め

その後、僕はリズさんの後について部屋を出る。

リズさんは僕の部屋の左隣にある扉の前で止まる。

「ここが私の部屋です。」

と、言いながらリズさんはドアノブを回し、中に入って行く。

そして、僕もそれにならってついていく。

中は白い壁にフローリングの床、中央に木でできたテーブルと同じく木でできた椅子、左奥にテレビのような物がある。
後ろを見ると台所と冷蔵庫があった。台所の横に扉がある。

「では、そこに座って下さい。

料理を作る間、暇でしたら、そこにあるテレビをつけて良いですよ。」

彼女はそう言いながら冷蔵庫の中から食材を取り出す。

「この世界にもテレビが有るんだね。」

「そうですよ。
この世界も人間界のように娯楽も有りますから。」

どんな番組があるか気になった僕はテレビの電源をつけてみる。

テレビをつけるとそこには、有名な常にサングラスを掛けた司会者が出ている番組が映っていた。

「あれ…。見たことのある番組が見れるし。」

「はい。人間界の番組も見れるようになっているんです。」

「‘も’って、言うことは天界の番組もあるってこと?」

そう言いながら僕はチャンネルを変えていく。