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扉が開く音がした時、僕は思わず身構えた。
こんな訳の分からない場所でどんな人に会うか分からないからだ。
そして、扉が開きそこにいたのは、事故に遭った時に見た天使のような少女がいた。
「うわぁっ!」
その少女を見た僕は自分でも情けないな、と思う位、間抜けな声をあげた。
あの時、事故に遭った僕を見て微笑んでいる姿は、見た目は天使でも、死神に見えなくもなかったからだ。
そんな彼女は今の僕には恐怖の対象でしかない。
「あ、やっと起きてくれましたね。
それと、何ですかその悲鳴は?
別に取って食おうとしている訳じゃないんですよ。」
とりあえず彼女は僕に何かをしようとしている訳じゃないみたいだ。
「さ、さっきのは少し驚いちゃって…。
ところで君は誰?」
僕は適当に嘘をついてごまかし、彼女が何もしないならひとまず、名前を聞いてみる事にした。
「私ですか?
私の名前はリズ・ファイナっていいます。
初めまして安藤 翔(アンドウ カケル)君。」
なんでこのリズって人は僕の名前を知ってるんだろう。
何故、僕の名前を知っているのか、それに背中に生えた翼について聞いてみる。
「なんで僕の名前を知っているの?
それと、その翼は本物なの?」
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