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そんな事を言われても、はぐれたら何処に行ったらいいのか解らないのに…。
なんか理不尽だ。本人は自覚が無いんだろうけど。
「それにファイナさんじゃなくて、リズでいいですよ。」
「じゃあ、リズさんでいい?」
「良いですよ。
では、神様の所に行きましょう。」
そう言って歩いていく彼女の横を僕も並んで歩く。
結構、歩いたけれどまだ着かない。
歩いていると色んな人とすれ違った。
男の天使、女の天使、老人の天使、子供の天使、みんな背中から純白の翼があった。
何度目か解らない曲がり角を曲がると今まで初めて翼が白くない人が歩いていた。
その人の翼は白とは正反対の色である黒い翼だった。
「リズさん、あの人の翼はどうして黒いの?」
「翼が黒い方のことは闇天使って言いうんです。」
「闇天使って何?」
「私達、天使とはまったく違う考え方をした天使の方のことです。
天使の考え方を光とすると翼が黒い方々は闇の考え方だからです。
翼の色は考え方の主張みたいなものですね。
かなり昔は堕天使なんて呼ばれて忌み嫌われてる時代もありましたが。
そろそろ着きますよ。詳しい事は神様に会ってから説明します。」
三十分位、歩いて十字路を左に曲がると立派な装飾がされた巨大な扉が有った。
こんなに遠いとリズさんがいないと絶対、迷うよ。
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