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『春樹…』
入り口に立っているお兄さんに話し掛けていた春樹が、私達を見つけて歩いてくる。
『沙羅…お前、携帯の電源くらい入れておけよ。』
軽く息を切らした春樹は私の隣に立って、はぁ…とため息をつく。
『あくあ、悪いけど沙羅連れて行くからな。』
そう言うと、春樹は財布からお金を出してカウンターに置き私の腕を掴んで立ち上がらせると、歩きだす。
『えっ?ちょ…春樹ッ!!』
『いいから来いよ。じゃマスター、またね。あくあも。』
振りほどこうとしても離れないコトに諦め、あくあに『ごめん』と謝って春樹に着いていく。
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