第三章

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  「たぶん異星人は接触する理由を見つけられなかったんだろうな………いろいろ調べて推測し、そのうえでバリアをはったんだ、ということはつまり………」 ふたりの見ているまえで弾道線を走るミサイルをあらわすポインターはバリアにつっこみ、直後、弾道線がまたたいた。 そして弾道線は消え、ミサイルは宇宙空間に飛び出さなかったことを指令室の全員に理解させる。 「外へ出る方法はないことになる。まったくどこの星でも同じことを考えるもんだ」 そのとき画面のまえで立ち尽くしていた役人が誰にむかうともなくグチりだし、野崎と三村はその言葉に同情した。 「畜生、結局そういうことか!いいだろう、俺たちだって同じことをやってきたんだ。 なあ宇宙の大将、日本にはいいことわざがあるんだ………くさいものにはフタをしろっていうんだが………」 END
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