第二章

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  「………とにかく、上空にある反射面はあらゆる電波を反射してるワケだな?」 「それだけじゃありません。ためしに低軌道にいるX線衛星を呼んでみたんですが解像度のラムダ値がコンプリートしてます」 「本当か?ぶっこわれたんじゃないだろな」 「チェックルーティンは実行してます。3秒のレーザーリンクの範囲ですが…」 「クソッタレめ、地上どころか外からの電波もアウトか!」 「MIT(マサチューセッツ工科大学)のチームが触媒レーザーを全波長で射っても、歯が立たなかったそうですね」 これ以上なにがあっても驚かないと三村はおもった。 昨夜は午前2時にたたき起こされて以来、この世の終わりがきたのかと思うほどの事態がつぎつぎと耳にはいり、その原因をつき止めようにも、なにをどう調べればいいのかさえわからない始末だった。 三村は再三呟いてきた言葉を、今度は心の中で叫んだ………こんなとき野崎のやつがいてくれれば………! 「え、だれ?………チ、チーフ!野崎部長からコムリンクがあります!」  
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