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学園の前までいくと無月は「やっぱデカいな」と呟いた。
そして、そのまま学園に入ると1人の金色の少し癖っ毛のあるセミロングの髪で、まだ幼さの残る凛とした女子生徒が無月に近付いてきた。制服のラインの色から3年生だろう。
制服は男子は黒のフード付きロングコートを羽織れば下着とズボンは基本的に自由、女子は黒のフード付きローブを羽織れば後は男子と同じく自由。
袖と襟の部分にラインがあり、ラインの色は1年が黒、2年が灰、3年が白となっている。
「あなたが夜光 無月君ですか?」
女子生徒の3年の先輩は、やはり無月に用があるようで訊いたきた。
「そうですけど、あなたは?」
無月は普段あまり敬語を使わないが、敬語で返した。
「私はこの学園で生徒会長をやっている焔堂 椿(エンドウ ツバキ)よろしくね」
「此方こそ、夜光 無月です。よろしくお願いします。焔堂さん」
「敬語使わなくてもいいよ。私も使わないから。あと、椿って呼んで」
「わかった。ところで、なんの用だ?」
言われて無月は即敬語を使うのを止める。元々敬語など気分で使っただけで、そのときに気分によっては王様だろうが使わない。
「学園長に言われて、学園長室まで案内する事になったから、ついて来て」
椿の方も気にせずそう言うと歩き始めた。
「よろしく」
無月も返事をして歩く。
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