306人が本棚に入れています
本棚に追加
腹部に感じた強い衝撃は言わずとも分かるであろう、彩歌の裏拳だった。
「じゃあ私は暁夜の口の悪さ、直してあげるね。」
口を緩め、笑顔で俺を見る。うん、目が笑っていません。冷笑ってやつだ。初めて見たかも。
とりあえず感じる恐怖を消し去り、お茶を流し込む。少しずつ落ち着いてきた。
「ふぅ……とにかくこいつは責任持ってちゃんと面倒見るから。安心して。」
「はい!お願いします!」
立ち上がり、頭を深々と下げる咲。可愛い礼儀正しさを持つこの子は、本当に彩歌の妹なのか?と疑問を感じるほどだ。
最初のコメントを投稿しよう!