鳴らない電話

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鳴らない電話

いつあの人に会っても 恥ずかしくない様に 近くのコンビニに行く時でも化粧をして身なりを整え、エステにも通う様にした。 あの人に会えない時間を あの人の為に使いたい私がいて、 思い出すと悲しくなるから、なるべく空いてる時間を作らないように努力をした。 そして寝る時も、携帯だけは常に電波が入ってる所に置き、仕事中でも肌身離さず持っていた。 それでも あの人からの着信音は鳴らなかった‥‥‥ 嫌われたのだろうか?‥ 何で急に連絡が取れなくなったんだろう。 もう諦めなくちゃいけないのかな‥‥ そんな思いが常につきまとっていた。 私の中には初めて会った時の あの人のまましか 記憶に残っていない。 以前に髪の毛を切ったって言ってたけど 想像がつかない。 思い浮かべてみても あの時のままのあの人だった。 笑いながらウーロンハイを飲んでる、あの時のあの人だった。 今はどんな風になっているんだろう。 また今日も会えない日の夜との戦いが始まった。
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