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ドアをノックする音を
音楽を聴きながらも
緋埜耶は聞き取った。
「玲於だろ?入れよ。」
扉が開き、玲於が入ってきた。
「兄貴ー…行く気なくしたろう?」
玲於は困った顔をした。
せっかく久しぶりに登校する気になっていたのになー。
とため息をつく。
「あのクソ親父のせいで行く気うせたわ。
わりーな。」
「わかった。じゃあオレは行ってくるね。」
そう言って玲於はドアノブに手を掛けたが、何かを思い出し緋埜耶に向き直った。
「そうそう!兄貴ー。オレ、面白い夢見たさー!帰ったら話すな!」
と言ってニカっと笑った。
「そーいえば…オレも見た気がする…。思い出しとくよ。」
嬉しそうに玲於は行って来ますをし、部屋から出た。
緋埜耶も始終嬉しそうに笑っていた。
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