Hateful eyes ~憎しみに満ちた眼~ episode.2 初恋

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「きっとその電話口の子だって事件とは無関係だよ。話せばわかってくれるって」 「……そうじゃない時は……」 「大丈夫だって」 あくまで平和ボケした事を言うハリーに、サラは会って住み込もうと思った時から考えていたことを、心を決めて言葉にする。 「……私が…………ハリーを、守るから…………」 「……そうだな。能力も何もない俺は足手まといだな」 「違うの……っ!そういう意味じゃなくて……!」 自分の真意とは違うことを言うハリーに対し、サラはすぐさま否定しようとするが、その時、とても深く、愛情で包み込まれたような優しい言葉がサラに向けられる。 「でも……こんな俺でも、君を慰めてあげることぐらいは、できるよ」 その言葉にサラの疑念は完璧なまでに打ちのめされた。 捨てられるかと。 騙されるかと。 嫌われるのかと。 何度も何度も心の中で繰り返しながらも、拒絶されるのが怖かった。 何より辛かった。 しかしハリーはそんな疑念さえ気にすることはないという。 サラの中にこれまでにない安堵感が訪れる。それと同時に、胸の内が少しだけ熱くなっているのを感じるサラだった。
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