Hateful eyes ~憎しみに満ちた眼~ episode.2 初恋

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今日の夕食担当はハリーだ。 食事は当番制ということにして、週に一回ほど、サラとハリーが交代で調理を行う。ただし手助け・手伝い有り、ということで、そこそこうまく切り盛りしていた。 そして今夜のメニューは何と!全世界の八割のお子様が好き……だと思われるシチューである。 テーブルに乗っている綺麗な大皿に盛ってあるシチューは、ホカホカと半透明な湯気が立ち上る。 材料はジャガ芋や人参を細かく切ってあり、牛乳を混ぜたであろうシチューのルーは、とろりとしてコクがあり、確実にハリーの料理の腕が上がっていることを意味していた。 二人で食べている途中ハリーが、余裕の笑みを浮かべながらサラに話し掛けてきた。 「フフン。この分なら俺がサラを追い抜く日も近いな。いや、もしかしたらもう追い抜いてるかも」 「……っ!ふんだ!まだまだ負けないもんね!」 ……いや。実は料理の腕ではサラが結構負けていたりする。 それを承知でムキになるサラが可愛い。 しかし劣勢を認めたくないというもう一つの気持ちが、負けず嫌いな彼女のやる気を駆り立てる。
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