突然の訃報

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  「はあ? 旅行!?」  ひんやりと冷房の効いた部屋で、ほてった肌を冷ましながら熱い時間の余韻に浸る。  胸や腹といわずキスマークだらけの全身を見渡し、「これじゃプールにも行けないじゃん」ぼやく俺に向かって、緑にぃは唐突に告げたのだった。 「そう。明日から四泊七日で、ちょっと秘境まで行って来る」 「一週間も!? ってか、秘境っ? 四泊っ? ああもうっ、なんだよそれ! 俺のこと心配じゃないのかよっ」  がばっとベッドの上に跳ね起き、苛立(いらだ)ちと混乱で頭をぐしゃぐしゃ掻き乱すと、じっとりと緑にぃを睨む。  そんな俺とは対照的に、柔らかな天パの茶髪をゆったりと掻き上げながら、緑にぃは寝そべったまま、悪戯(いたずら)っぽく俺の胸元をつついた。 「ちゃんと俺の印つけたからな」 「うなっ。いつもよりしつっこいと思ったら、マーキングかよ!」 「それに、俺は刹那を信じてるからな。心配なんかしないさ」 「そ、そんな言葉じゃごまかされないぞっ。俺も連れてけ!」  俺は身を乗り出し、ずいっと顔を寄せて迫る。
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