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木造二階建てのアパートのここは二階。
飛び降りたってたかが知れている。
飛び降りて骨を折ったとしても、焼け死ぬことを思えば、どうってことはない。
「このカーテンは防炎だから。しっかりくるまって先に出ろ!」
パパの言葉に、わたしは戸惑う。
「パパとママは?」
「心配するな。後から追うから。なに、おまえをひとり残して、オレたちは死なないよ」
そう言ってくれるパパの言葉にわたしは安堵して、頭からすっぽりカーテンをかぶって意を決して窓を破って飛び降りる。
頭からカーテンをかぶっているのと暗闇というのもあって地面がどのあたりかわからなかったけど……。
両足にずしん、と衝撃を感じて、私はどうやら無事に地面に着地できたらしい、ということは分かった。
わたしはじんじん痛む足を引きづりながら、あわてて建物から遠ざかる。
そして、今私が飛び降りてきた二階を見上がると、そこにはパパとママの姿が見えた。
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