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文久三年冬、 京の都…
華やかな街中を歩く2人の青年がいた。
1人は女のような顔立ちで、もう1人はとても20歳を越えているとは思えない童顔の持ち主である。
彼らの名前は沖田総司と永倉新八。
つい最近上京し仲間と共に京を守る剣客集団、『壬生浪士組』を立ち上げたばかりだった。
「いやぁ…永倉さんと出掛けるなんて久しぶりですねぇ。」
「そういやそうだな。ところで、もう用事は済んだのか?」
「勿論です!永倉さん、これから甘味屋行きませんか?」ニコニコ
「いや;悪いが俺も用事あんだわ。土方さんが…な。」
苦笑いする永倉に沖田は頬を膨らませる。
「仕方がありませんね。まったく、土方さんってば。」
「お前も寒いんだから、甘味食ったらすぐ帰れよ。風邪引くぞ。」
「私は子供じゃありませんよ!!」
「はは、どーだか。じゃあな。」
しぶしぶ永倉と別れた沖田は1人で甘味屋へと向かった。
お団子、お団子~♪♪
よほど嬉しいのか、軽くスキップしている。
その時…
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