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(助けて・・・)
「んっ?」
「どうかしましたか?シュタットフェルト執務官」
「いや、いま声が聞こえなかったか?」
「やめてくださいよ、そんな冗談。それでなくても『出そう』な雰囲気なんですから・・・」
「ただの空耳か・・・。そんなことより、遅かったみたいだな」
「ですね・・・」
「やつら重要なデータと書類だけ持ってとんずらしやがった」
「また一からの捜査ですね」
「いや、まだわからんぞ。何か手がかりが残ってるかもしれない」
この二人は時空管理局所属のアーサー・シュタットフェルト執務官とその補佐のキャリー・バゼット執務官補佐である。
ここはミッドチルダ東部にある廃墟。
廃墟といっても中はきちんと整備されており、数日前までは『違法』な研究が行われていた。
その研究とは
『クローンの製造』
二人は数日前、ここでクローン研究が行われているという情報をキャッチしたので、その取り締まりおよび現行犯逮捕の目的でここに来たのだが・・・
一足遅かった。
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