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「おい起きろ」
「……」
(あったかい…というか……此処は‥何処?)
(…あ。さっきの男の人
あれ?此処…部屋…?)
「っ///」
「傷があちこちあるみたいだからな、立つなよ
それより、飯食うか?」
「…飯‥」
(確かに…お腹ペコペコ…一昨日から、水一杯以外お腹に入れていない‥)
「ほら食え。
涎垂らしてんぞ。」
言われて気付いたのか、直ぐに顔を逸らし、
黙ったまま、用意された粥を食べる少女。
「お代わりならまだあるからな。」
少女は静かに頷く
(昨日思ったけど‥この人…何でこんなに優しくしてくれるんだろう。)
「Hey 餓鬼。
お前名前は?」
「え?」
(今‥異国語使った?)
「what?
…あぁ、俺から名乗れって言いてぇのか
sorry…
俺は伊達政宗だ。
いつか天下を獲る男だ、覚えておきな。」
(伊達…政宗…)
「…わ、私、は…」
「………」
(分からない…
名前なんて、元々、
私には無いようなものだし‥)
「わ、分かりません…私には、名前なんて‥…」
(忘れてしまったって言うのが正しい、のかな…
村が失くなってから
その日から、
ずっと自分の存在も…)
「って事は…名前がねえのか?
そいつは寂しいな」
「……」
(…また、嫌われてしまうのかな…?
というか、変な子だと思われてるかも)
「…OK。んじゃ、
“沙織”
ってのはどうだ?
お前のような子猫にはピッタリだろ」
「…‥ぇ?」
(今、私…名前…付けてもらったの?///)
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