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教室に入る神裂。
「……………………」
「「……………………」」
見知らぬ(とはいえクラス自体が新しいのだが)顔の転校生に沈黙が長く続く。
変な雰囲気を醸し出している教室内の空気を破壊するためか、もうすぐ一時間目が始まりそうなのか、
「あー……、じゃあ名前、あと軽く自己紹介をヨロシク」
中山先生の促しに神裂は黒板に名前を書き、今日からクラスメイトになる同級生たちをまんべんなく見る。
「福岡の県立第四高校から来た神裂 透です。まあ……よろしくお願いします」
そう言った瞬間。
ザワザワとし始める女子生徒。
なぜか机に突っ伏す男子生徒数名。
十人十色な感想をのべているクラスメイトたち。
神裂は後ろの方に小さめに手を振っている生徒を確認。
春菜だ。
同性が沢山いる中でも、やはり目を見張るほどの存在だ。
こちらも手を振るかと思ったが、代わりに春菜の隣に座っている生徒がシュビッ!! という効果音が似合うほどの勢いで手を上げた。
自然と周りの生徒の視線が自然に集まる。
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