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だが、灰色の狼は動揺することなく、薄く笑みを浮かべた。そして次の瞬間…!
「ギャヒン!!」
一匹の猟犬は狼用の罠に引っ掛かり、倒れてしまった。そして次々に猟犬達は罠にはまる。彼の思惑、それは二つあった。一つは仲間から狙いを逸らすこと、もう一つは一気に多数の敵を一網打尽にすることであった
「ち、畜生…!」
「ふっ、私に勝とうなど、お前達では到底無理な話だ……人間が助けに来ればお前達も助かろう…」
「くそっ…!」
「では…さらばだ」
灰色の狼は悠々と猟犬達を見下ろしつつ、罠のある地帯を脱出した。立ち去ろうとした時、一匹の猟犬が呼び止めた
「てめぇは、一体何者だ!」
「私か……名だけ教えておいてやろう…」
灰色の狼は振り返り、猟犬達を見据えて言った
「私の名はロボ。覚えておくがいい」
「ロボ…だって…?!」
ロボという名前を聞いた瞬間、猟犬達は震え上がった
「私を知っているならば話は早い。これ以降、私に戦いを挑まぬことだ…次は命がないものと思え」
そう言い放ち、去って行った
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