第三章 大切なもの

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それから、ロボとシートンの知恵比べが始まった。だが、勝負は最初からロボ側に傾いていた。猟犬の包囲網をくぐり抜け、罠を見破り、銃弾を華麗に避け、人間達を嘲笑うかのようにロボはシートンに勝ち続けた。そんなある日のこと… 「ハァ…ハァ…」 「今回ばかりは…駄目かと、思った…」 「猟犬、銃弾、罠の三つをくぐり抜けるのは、流石に骨だったぜ…」 「皆の者、大丈夫か?」 「ロボ兄…こそ…」 「あぁ、私は大丈…夫…」 ロボは疲労からか倒れてしまい、そのまま眠ってしまった 「兄さん!」 「兄貴!」 「騒ぐな、ルグ、ラス。…ロボ兄、最近休んでないからな…ずっと走って、疲れたんだ」 「……」
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