序章 王の誕生

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「生まれた…私達の子供が…!」 「えぇ…みんな、元気です」 「よく頑張ったな」 「貴方のお陰です」 ある狼の群れで一匹の灰色の狼が生まれた。兄弟の中で一番大きく、小さくても逞しさを感じる雄の子供だ 「この子は強くなるだろうな…」 父親がその灰色の子狼を舐めながら言う 「あら、他の子供達も強くなるかもしれないわ」 「いや、この子は他の誰よりも強くなる。何か大きなことを成し遂げそうな…そんな気がする…」 父親は自身を持って言う。しかし、この数年後、父親の言葉は現実のものとなる
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