第Ⅱ話

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 そして、今一番混乱してやるのはイズやろう、と今更ながら俺は思った。やっぱり一人にさせるのはあかんな、と。不安やろうから。まぁ俺かて何が解る訳でも無いけど、一人よりは二人、や。  唐突に、イズはいつまでおられるんやろう、と思った。ずっとなのか、それとも。  ……この辺りから俺の記憶は霞がかったものとなってきはった。  駄目や、寝たらあかん。イズが戻ってきとるんや。またいついきなり俺の前から失われてまうか解らんのや。  目を離したらあかん。もう二度とあんな気持ち味わいとうない。繰り返してたまるかっちゅーんじゃ。  眠るな、俺。  イズを、  イズと、  イズに、――   *  * その後は、闇の中に途切れた。
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