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だがーー
「ああ、もう可愛すぎます💕」
ぎゅっ
ーーえっ……。
怜の思考が停止する。
あろうことか、沖田は怜に抱きついていた。
後ろからがっちりと。
ーーえ?
怜は完全に思考停止して未だに状況が理解できない。
・・・
「お前ら男同士で何やってるっ‼」
永倉が声をあらげる。
ーーナニヲヤッテル?
ナニをヤってる?
沖田さんがやってる……何を?
沖田さんが……僕に抱きついている………‼ーー
「は、離せっ‼セクハラ野郎っ‼」
怜は無我夢中で沖田の腕の中で暴れた。
「せくはら?何ですかそれ?
怜さん可愛すぎです。
子犬みたいです💕」
と、沖田はわしゃわしゃと頭を撫で始めた。
「セクハラはセクシャラ?セクシャル?兎に角何とかハラスメントの略だ❗
それより離せぇ❗犬ってなんだよ犬って‼僕は猫派だぁ~❗‼」
完全にパニクり自分で何を言ってるのか判らなくなってきた。
しかし、沖田は離すどころかどんどん締め付けてくる。
徐々に、苦しくなってきた……。
「………く、苦……しい…死…ぬ……」
ーー息ができない。
もがいても緩まないばかりかどんどん締める力が強くなる一方。
意識がだんだん遠退いていった。
†
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