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「……………………」
自分が質問したにも関わらず、その質問が返されなかった上、逆に聞かれてしまった……。
あまりの近藤のマイペースさに、土方は固まってしまう。
暫し呆然としていた土方なのだが、
(……勝っちゃんがこの調子なのはいつもの事だ。
最近は私情の話はしてねぇから忘れていたぜ。
多摩にいた時はそりゃもう――……)
昔の事を思いだし、今のこれは大したことではないと納得させた土方は、刀を鞘に納めた。
あれほど怒っていた土方だったが、突然の近藤の登場で冷めてしまっている。
さっきまではあれほど斬りたかった怜や沖田の事も、今は斬りたくない……とえば嘘になるが、先ほどのよりはマシにはなっていた。
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