怒る者、楽しむ者

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気のせいだろうか……? あっちの手は、さっき突きを喰らわせた時、黒不浄で確かに貫いたはず。 しかし、今ちらと目に入ったとき。 その傷跡は全くなかった。 まさかと思い、奴の身体に空いていた大きな風穴に目をやってみる。 その大きさは、もはや直径数ミリもない小さなものとなっていた。 間違いない。 奴はまた回復している。 それも、あり得ないほどのスピードで。 しかし不可解なのが、さっき私がつけたディアヴォルカでの火傷。 その傷は、治る様子がちっとも見られず。 未だじゅくじゅくと泡を噴かせ、痛ましい様相を呈している。 治すには……条件が必要なの? 違いはなんだ?
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