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「……そいつはいったいどういう意味だい?」
声こそ荒げなかったが、不気味な冷静さは既にそこにはなく。
そんなの決まってます。
言葉の意味通り。もう私一人でも、あなたが倒せるとわかっただけっ!
ざんっ
言うが早いか、黒不浄を振り抜き、掴んだ腕を斬り飛ばした。
状況が把握できずに、トリスタンが口をぱくぱくさせる。
「なっ……その武器は俺には効かないはず!」
……随分驚いてますね?
確かに黒不浄の障気はあなたには通用しないかもしれません。
でもそれを差し引いても、武器としては十分すぎる業物なんですよ。
ここまで濃い障気を内包しておきながら、刀身に歪みが一切無いのがいい証拠。
「貴様……っ!」
貴方自身の油断で掘った墓穴のおかげで、差は埋まった。
今なら……倒せます!
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