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押し当てた胸に、零距離で火球をひたすら乱射する。
それに加えて、水の魔法は火の魔法に弱い。
容赦なく降り注ぐ横殴りの炎弾の雨に、削れ消えゆくトリスタンの身体。
はぁあああぁぁあぁああッ!!
火球の勢いに押され仰け反り、食い込んでいた歯牙が抜ける。
そして――
――黄泉喰いと呼ばれた男は、床に仰向けになって倒れ伏していた。
ヴァルナの柄が、音を立て崩れ落ちると同時に、彼の身体もまた灰となっていく。
禁呪の報い、か。
……気のせいかな。
私の肩から、彼が外れて喋れるようになった時。
『ありがとう』という声が、耳に届いたのは。
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