怒る者、楽しむ者

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煙が晴れ。 瓦礫を押し退け、できた穴からハエがまた這い出てきた。 もう……何度目になるかわかんねぇな。 尻尾に強く残っている感触だけで、四回は確実に直撃しているはず。 辺りなんかはもうケフ○カが棲んでそうな……っていうと言い過ぎか。 ともかく、砕けた壁と床で小石が散らばっている。 向こうでコンドルが起こした、大爆発のせいもあるかもわかんねぇがな。 よろめきながら立ち上がったハエ。 「ふぅう……」と、顎についた血を吹きながら大きく息をついている。 疲弊しきった顔だな。
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