怒る者、楽しむ者

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……ふと我に返り、どうしようもない後悔に駆られた。 ただでさえ全力の一撃。その勢いに、超重力も加わる。 人間程度では、間違いなくひしゃげて死ぬ。 俺様は……また奪っちまったのか? おそるおそる下を確認してみると。 奴は、五体満足で突っ伏したままだった。 いや、尻尾が……身体をすり抜けている!? 残像か? とも考えたが、それにしちゃ長く残りすぎだし、姿がはっきりしすぎだ。 まさか本当に幽霊じゃねえだろうな……? と。 がきぃん。 頬に多量の赤い飛沫がかかり。 次いで、肩の辺りに鋭い痛みが走った。
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