プロローグ:傷に気づいて傷ついた

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くだらない、実の無い会話を続けながら、俺達は下校ルートを二人歩く。 正味、転校生がどんな人間かと言うことに対してはそれほど興味が無い。 ただ単に、他に話題にすべきものがないから話に出しただけで、転校生が男だろうと女だろうと、それこそボディビルダーだろうと、別にどうだって良いのだ。 なんつったって――、元から俺の友人と言えば良くも悪くも個性的な奴ばかり。 それらに勝るほど衝撃的な人間なんて、新たに現れるとは全く思っていないからだ。 「ナニヨ、今度は黙り込んで」 と、不機嫌そうに桜。 「いや、別に」 俺はそれに、素っ気無く返事をする。 「何か考えてた?」 「まあ、考えてたっちゃ考えてたけど」 「どんなこと?」 「お前って個性的だよな、って。悪い意味で」 「それは心の中にとどめておこうよ!カミングアウトしなくていいよ!っていうか黙ってたと思ったら、私の悪口思い浮かべてたなんて最悪だね、真は!」 「冗談だ。良くも悪くも個性的だな、って考えてた」 「悪くも、は消えないんだね」 「消せるわけないだろ、調子ノンな」 「あれ、何で私が怒られてるんだろ。ごめんなさい」 「わかればいい」 「ちょっと待って。やっぱりおかしい。何で私が謝ってんの」

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