47人が本棚に入れています
本棚に追加
「ところでマーリンはどこで暮らすんだ?もとは日本に住んでいないんだろ?」
彼女の家はきっとヨーロッパのどこかだろう。
「一応マンションを借りたわ、今から家に案内するわ。なにかあったときのためにね」
「そうだな」
女の人の家に行くなんて初めてで心臓がバクバクいっていた。
マーリンのマンションは駅のすぐ近くにあった。部屋は605号室。
「へぇ~、けっこういいところだね」
「でしょ?そこからの景色が気に入ったの」
ベランダからは街を一望できた。確かにいい景色だった。
「何か食べる?おなか空いてるでしょ?」
そういえば昼からなにも食べていなかった。さっきはそんなの気にしていられなかった。
「うん、食べる」
「じゃあ、ちょっと待っててね。ダーリン?」
「ちょっ、だっ、ダーリンって」
顔が赤くなるのがわかった。
「ふふっ、照れちゃって可愛いわね」
改めてマーリンを見ると美人だった。ゲーセンで見かけたのもマーリンだったんだ。こんな美人と結婚だなんて…いままで彼女すらいなかったのに。
最初のコメントを投稿しよう!