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すると、ゲームを楽しんでた私達のもとに、篤のお母さんが電話を持ってやって来た。
「篤!電話~。」
そう言って、篤に電話を渡すとおばちゃんは去って行った。
「もしもし?」
そう言って、面倒臭そうに篤が電話に出た。
「…拓斗?!もしかして、これ国際電話?!」
篤はオタクだから、どうでも良い事で興奮してしまう。
でも、いつもならそんな篤を微笑ましく見守るけど、電話の相手が拓斗だと分かった途端、胸騒ぎがした。
「ちょっと待って!今リサが俺ん家にいるんだ!」
そう言って、篤が私に受話器を渡してきた。
私は、深呼吸をして電話に出た。
『拓斗?』
「リサ…。元気にしてる?」
『うん…。拓斗に会いたくて、苦しいけどね。』
そう言うと、受話器の向こうでクスクスッと拓斗の笑い声が聞こえてきた。
「明日そっちに帰って来るから!もうしばらくの辛抱だよ…。」
『…うん。』
「あ!それから、篤にはもう話したんだけど、明日アメリカに留学してた時の、俺の友達がやって来るから、楽しみに待っててね!」
嬉しそうに拓斗が声を弾ませた。
『うん!楽しみにしとく…。』
「じゃあ、また明日…。」
そう言うと、拓斗は電話を切ってしまった。
「拓斗何て言ってた?」
篤が目を輝かせながら聞いてきた。
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