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私は、本当に辛そうな顔をした篤を見て、胸が締め付けられた。
『私は、篤の事恥ずかしく思った事ないよ!篤は子供の頃からオリジナルだったから、逆に憧れてたもん!』
そう言って、私が篤に笑いかけると私のクラスメイトの男子がワザと篤にぶつかってきた。
「邪魔なんだよ!オタクは引っ込んでろ!!」
そう言った途端、クラスメイト全員が笑いだした。
『お前が引っ込んでろ!!チンカス野郎!』
私は、ブチキレてその男子に怒鳴りつけた。
『行こう!篤…。』
「うん…。」
私が篤と手を繋いで教室から出ると冷やかすような声が聞こえてきた。
「ごめんね…。リサ…。」
そう言いながら、篤が力なく笑った。
私は、篤に満面の笑みでこう答えた。
「気にしないで!私は、篤の事大好きだから…。篤ほど心の優しい人いないもん!」
そう言うと、篤が嬉しそうに私に笑いかけてきた。
その日の授業は全部サボって私は篤の家で、ゲームをしていた。
篤は本当にゲームが強い。
昔は、楓と拓斗と4人でよく篤の部屋でゲームをしたもんだ。
でも、成長するにつれて楓は篤ん家に来なくなったり、拓斗はアメリカに留学したりで、結局私と篤二人だけで毎週ゲームをするようになった。
楓…どうして篤の事毛嫌いするようになったんだろう?
昔は、篤とあんなに仲良かったのに…。
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