255人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日、夏の日差しがヒリヒリと肌に焼き付いてきた。
どうやら今年の夏の、最高気温らしい…。
今日は、拓斗がフランスから戻って来る。
私は、一度落ち着く為に近くのコンビニに向かった。
やっぱ、夏はスイカバーだよね!
そんなくだらない事を考えながら、スイカバーを手に取ってレジに並んだ。
そして、会計を済ませて外に出た。
『うわっ!暑ッ!!!』
私はしかめっ面をしながら、アイスを袋から取り出して、かぶりついた。
あまりの暑さに、部屋着のまま軽くメイクして、コンビニにやって来た。
しかも、足下はビーチサンダル…。
女を捨てたも同然の格好をしていた。
コンビニのガラス越しに映る自分の間抜けな姿を見て、妙に焦った。
早く家に帰らなきゃ!!!
そして、私はスイカバー片手に全速力で走った。
すると、突然誰かが勢い良く私にぶつかってきた。
『イッタァ…。あ゙!私のアイスが!!!』
尻餅をついてる私の目の前に少ししか食べてないスイカバーが無惨に道路に転がっていた。
すると、私にぶつかってきた人が手を差し出してきた。
「Sorry…。」
そう言いながら、私の手を引いて立たせた。
この人、日本人なのに何で英語で謝るの?
暑さで頭イカれたんじゃねぇか…?
私は、怪しそうにその男の人の頭の天辺から足の爪先まで、ジロジロ見た。
最初のコメントを投稿しよう!