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2年生が修学旅行から帰った次の日のことでした。
その日、2年生は学校がお休み。
冬だったのでストーブが焚かれ、家人が出掛け2階で一人で眠っていた女生徒。
そんな時に火事は起きたんです。
火元は1階、気づいた頃には1階には降りれなくて、窓から飛び降りようと、布団を運び窓から落とし、そして自分も飛び降りようとした……が、煙に巻かれ体は動かない。
「助けて!助けて!熱い!」
そういいながら、火の中に消えていったそうです。
そんなことも知らない私達は、
「女生徒が火事で亡くなったって!」
「何組??」
「教室に行ってみる?」
そんな話をしながら教室に向かったのでした。
誰もいない教室。
名前も姿も知らない女生徒の教室。
そこには一つの影がいました。
冷やかすように現れて、立ち去って行った私達……普通に、不愉快だよね。
数日後。期末試験が行れ、答案用紙と問題のにらめっこしていた時、突然焦げた匂いが立ち込めました。
急にズシリっと背中が重くなり、答案用紙の上には黒くて長い髪の毛が落ちていました。
私の髪も長かったけれど、纏めていたし、茶髪にしていたので、私の髪の毛じゃない……じゃぁ、この髪の毛は誰の??
そんなことを友人と話していた夜のことです。
布団の中でうつらうつらとしていた時、突然金縛りにあいました。
焦げ臭い匂い、そして目の前に顔が――振り乱した長髪の黒髪、髪に隠れて顔が良く見えない……
ものすごく怖かった。
そして、肩を押され、「痛い」そう思って……そして、気がつくと朝でした。
昨日の事は夢だったんだろうか?
そう思い押された肩を見ると、痣が出来ています。
「夢じゃ……なかった」
本当にあんなことするんじゃなかった。と、後悔しみしたが、その後彼女は現れませんでした。
「あんなことしたら駄目だよ」
って、教えられた気がしました。
後から聞いた話しでは、女生徒は黒の長髪だったそうです。
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