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それからも凜は滝川をいじめ続けた。
でも出ていけとは言わなくなった。
「滝川、私のためなら何でもするんでしょ?」
「もちろんです。」
相変わらず滝川は敬語を頭の中で考えて話すような人だった。
「じゃあキスしてよ。」
「それだけはできません。」
滝川はいつも丁重に断っていた。
「使えないやつね。」
凜ははっきり言い捨てて滝川には目もくれない。
「お嬢様は泣いているより怒ってていてくれた方がましです。」
滝川はほほ笑みながらそう言った。
凜は懲りずに滝川をいじめまくった。
滝川はそれが凜の幸せなら自分の幸せだと思った。
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