4人が本棚に入れています
本棚に追加
かつて世界を混沌から救ったとされる少女がいた。
四神の中央を守ると言われている聖獣、黄龍。
それは美しい姫にして、世界を制御する鍵であったといわれている。
混沌をおさえこむ力。それは膨大にして、恐ろしい力。そんな力を持って生まれた少女。
___________彼女は人間であり、そして私たちと同じ、"神"だった。
その人間離れした力に誰もが彼女を恐れ、人間は、同じ人間であるはずのその少女を迫害し、そして町を追い出した。
四色の神はそんな彼女を大層に好いた。
異形の姿をとった私たちを、彼女は恐れもせず、優しく、暖かく受け入れてくれたから。
彼女が歌えば花が咲き、そして舞を踊れば風も踊った。
四匹の神は、いつしかこの姫に惹かれ、そしてもう二度と離したくないと思い始めていた。
四匹は姫を、黄龍を、どこまでも、どこまでも守っていくことを胸に固く誓ったのだという。
これが、遠い遠い昔の話。
_______________そして輪廻は巡り、時は現代
黄龍姫が17を迎えるとき、その物語は幕をあける。
*
最初のコメントを投稿しよう!