prologue

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かつて世界を混沌から救ったとされる少女がいた。 四神の中央を守ると言われている聖獣、黄龍。 それは美しい姫にして、世界を制御する鍵であったといわれている。 混沌をおさえこむ力。それは膨大にして、恐ろしい力。そんな力を持って生まれた少女。 ___________彼女は人間であり、そして私たちと同じ、"神"だった。 その人間離れした力に誰もが彼女を恐れ、人間は、同じ人間であるはずのその少女を迫害し、そして町を追い出した。 四色の神はそんな彼女を大層に好いた。 異形の姿をとった私たちを、彼女は恐れもせず、優しく、暖かく受け入れてくれたから。 彼女が歌えば花が咲き、そして舞を踊れば風も踊った。 四匹の神は、いつしかこの姫に惹かれ、そしてもう二度と離したくないと思い始めていた。 四匹は姫を、黄龍を、どこまでも、どこまでも守っていくことを胸に固く誓ったのだという。 これが、遠い遠い昔の話。 _______________そして輪廻は巡り、時は現代 黄龍姫が17を迎えるとき、その物語は幕をあける。 *
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